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すごいぞ 神田藪蕎麦  
神田藪蕎麦  2005年9月13日
分類:そば 千代田区神田淡路町

 先週”まるえさん”からのカキコミの「神田藪蕎麦ってどうですか?」が気になっていました。

 最近は週に2,3日、蒲田から駒込にある取引先に行って仕事をしています。

 今日は少し早く仕事が終わったこともあり、秋葉原で途中下車して”神田藪蕎麦”に行ってみることにしました。

 秋葉原を”電気街口”出て、交通博物館の方向に向かいます。

 今日は急に思いついたこともあり、デジカメを持ってきていません。
 携帯カメラでの撮影ですので、画像はイマイチです。
 
 秋葉原の電気街。時間は午後の6時15分。日が短くなりましたね。 

 神田薮蕎麦はこの交通博物館の裏手にあります。
 神田淡路町の蕎麦屋と言うと、”神田薮蕎麦”と”まつや”が有名です。

 インターネットなどを見ると、「まつやは庶民的でよろしい・・・」など高い評価を得ていますが、対して神田薮蕎麦は「敷居が高い」とか「それほど美味くない」などとカキコミでは、あまり評価は良くありません。
 
 神田薮蕎麦のある界隈は昔ながらの料亭や割烹が軒を連ねており、夜行くとあるじの様な庶民には場違いな感じがします。
 
 神田薮蕎麦に着きました。

 周りはビルが建ち並ぶ中、庭付きの敷地の中に木造の店舗が建っています。

 店の前には、黒塗りのセンチュリーが。どこぞの社長が蕎麦でも食べに来ているんでしょうか?


 高級割烹の様な作りで、敷居が高く感じますが、入ってみます。

 入口のすぐ右脇には待合室があり、混み合っているときなどは、そこで座って待つことができます。
 今日は6時20分頃に行きましたが、店内は7〜8割ぐらいのお客さんが入っており、すんなりとテーブルに着くことが出来ました。
 (土曜日のまつやなど、店の前に行列ができていて、あるじはとても行く気がしません)

 店内は思ったより広く、4人がけのテーブル十数卓がゆったりと配置してあり、また奥には小上がりがあり、70〜80人くらいは入りそうです。

 早速、注文をしましょう。
 今日は”せいろ”と”天ぷらそば”を注文し、せいろを先に持ってきてくれるようお願いしました。

 

 待つこと、2,3分、”せいろ”が運ばれてきました。

 細めに打たれた、少しうぐいす色をしたきれいな蕎麦です。
 当然、手打ちだと思いますが、角は思ったほど起っていませんでした。
 薬味のネギは手間をかけて、ほそーく刻んであります。流石老舗の仕事です。

 それではさっそく、「いただきます」
 まずは汁を付けずにそのまま、ずるずるっと。

 「うっ、うまいです!」

 よく使われる言い回しですが、「予想をいい意味で裏切られました。想像以上の美味しさです」
 蕎麦の実をそのまま食べたような、蕎麦自体の香りと土の匂いが口一杯に広がります。
 これほど濃い、香りと味の蕎麦には、なかなかあるじもお目にかかったことはありません。
 特に流行?の蕎麦のようなみずみずしさや鮮烈さはないのですが。
 「都内は水が悪いから蕎麦は・・・」とかよく聞きますが、そんな水の質うんぬんを言う以前に味と香りの強さを感じます。

 今度は汁を付けて食べてみます。
 
 薮蕎麦の汁は落語のネタにもなるほど、辛い(しょっぱい)と言われています。
 ここ神田薮蕎麦の汁は、確かに他の蕎麦屋さんと比べると甘みが少なく、濃く辛い方だと思いますが、あるじは「それほどでもないかな」と思いました。
 蕎麦の香りを楽しむため、少し汁を付けただけで良いように濃く辛くしてあるらしいのですが、確かに汁にたっぷり漬けるのはもったいないと思いました。 と言うよりも、汁を付けずにそのまま食べるのも旨いです。
 汁自体は、甘みは少ないのですが、まろやかに仕上げてありました。
 ただ、汁が蕎麦の強さに少し負けていると思いました。

 蕎麦の麺体自体は腰が強いでもなく、ゆるいでもなく、ちょうど良い固さ(柔らかさ)です。
 これも、最近流行の腰の強い蕎麦とは違いますが、自然な喉越しの蕎麦でした。

 と、食べてる(書いてる)うちに、なくなってしまいました。

 量は期待を裏切らず予想通り、少なかったです。
 箸で、4,5回も摘めば、なくなってしまいます。
 あるじがお腹いっぱい食べようと思ったら、最低でも5枚は行けますね。

 食べ終わって気がつきましたが、このせいろ、真ん中が高く、湾曲しています。
 悪く言えば、上げ底ですが、真実は”水切れ”を良くするためでしょう。きっと。(そう信じたい)
 

 せいろを食べ終わり、そば湯を飲み終わるころに、ちょうど天ぷら蕎麦が運ばれてきました。
 
 このあたりのタイミングは流石老舗、だてに沢山の人が働いているわけではないですね。

 暖かい蕎麦も、”せいろ”ほどの驚きはないものの、十分過ぎるほど美味いです。
 薬味に入っている、三つ葉とゆずが汁をキリッと引き締めます。
 汁に三つ葉は美味いですね。

 天ぷらは小エビが入ったかき揚げ。かき揚げの油が汁と混ざり、うまみを引き立てています。
 大きなエビもうまいですが、小エビのプリプリ感もたまりませんね。

 温かい蕎麦も蕎麦はせいとと同じく、少ないです。
 ただ、汁があるだけ、それほどは感じませんでした。

 美味しかった。ごちそうさま。
 お勘定です。
 せいろと天ぷら蕎麦で2,200円也。やはり、安くはありませんでした。(T_T)
 
 せいろが600円で、天ぷら蕎麦が1,500円。
 かけそばがせいろと同じ600円ですから、あの天ぷら自体は900円!!
 おいしいけれど、ちょっと、じゃなくて”かなり高い”ですね。(^_^;)

 これで、お腹もいっぱいに・・・・なりませんでした。 (家に帰って何か食べます)


 今回”まるえさん”のカキコミがきっかけで、たまたま神田薮蕎麦に行ってきましたが、都内の蕎麦屋も悪くない。と言うより、いいかも。
 年中食べ歩きをしていたら、破産しますが、たまにはいいもんですね。


 食べていたのは、ほんの15分程度。
 家に帰って2時間かけてレポートを作成。 神田薮蕎麦、それほど鮮烈な印象でした。


 きっかけをくれた”まるえさん”ありがとう。
 そして、レポを読んだ人、機会があれば一度行ってみることをお薦めします。

 (注:11:30開店、夜早々に7:30ラストオーダー、8:00閉店です。)