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そば処 さと 2005年11月03日
分類:そば 山梨県 清里

 今回は仕事を兼ねてのソロツーリングです。
 
 お昼前に清里の集落を通過したときにそば屋さんを見つけたので入ってみることにしました。

 ”清里”と言えば、一昔前、避暑地として一世を風靡した観光地ですが、今は少しさびれた感があり、国道沿いには閉店・閉鎖されている建物を多く見ることができます。

 観光地のしかも国道沿いと言うことで、味の方はあまり期待していませんでしたが、とりあえず空腹を満たすため入ってみることにしました。
 
 お品書きです。

 丼ものやうどんなどは扱っていない、純粋なそば処です。
 (純粋と言う表現が適切だと思いませんが、他に思い適当な言葉が思い当たりませんでした)

 今日は曇りで、途中国道141号線を上がってくるとき、掲示板の温度計は11℃、本当は暖かいそばを食べたいところですが、せっかくですので、冷たいそばを頼むことにしました。

 頼んだおそばは”さと味せいろ 850円”

 さと味せいろは、”さとオリジナルの甘めの胡麻だれに砕いたクルミのつけ汁(写真の左)”と普通のつけ汁(写真中央)がセットになったものです。

 そば自体は色が濃く、かなり細打ちです。

 さっそく、いただきます。

 つゆを付けずに一口食べるとそばの味と香りが口一杯に広がります。
 これは予想に反して、かなり美味しいです。
 そばは粗挽きで、かなり固めです。生粉打ちでは無いと思いますが、つなぎは少なめ(1割くらい?)だと思います。
 ここまで、固めのそばも(自分の少ない経験では)めずらしいです。
 つるつると食べることが難しく、ずるずるっと束になって口の中に入ってきます。
 素麺や稲庭うどんの様な”たおやかさ”を期待すると、見事に裏切られます。

 普通のそばつゆの方は、すっきりした甘みの少ない味です。
 そばの味が強いので、若干つゆが負けてしまいそうですが、悪くはありません。

 次に”くるみ胡麻のつけ汁”ですが、こちらはかなり甘めです。
 甘めのしゃぶしゃぶの胡麻だれに砕いたクルミを入れた様な味です。
 汁自体の味は決して悪くは無いのですが、これにそばを付けるとそばの味・香りともにどこかに行ってしまいます。
 そば単体で十分美味しいので、このつけ汁に付けてしまうのは勿体ないと思います。
 それこそ、稲庭うどんか何かのつけ汁にした方が良いような味の濃さと良さでした。

 話をそばに戻すと、そば粉は信州産と北海道産とつなぎの配合を季節毎に変えて打っているそうです。(パンフレットに書いてあった)
 量も1人前でそこそこあり、せいろ700円であれば、お得だと思いました。

 このお店”さと”の裏は雑木林となっており、また、建物も木を多用しているため、居心地良くそばを味わうことが出来ます。

 店内も広く、4人がけのテーブル席が10卓ほどと、奥に座敷もありました。

 この”そば処 さと”、そば好きにはかなりレベルが高いと思います。
 清里まで来た際には、また寄ってみたいお店です。
 
 しかし、清里の町自体、昔の様な活力がなく、閉店に追い込まれているお店が多々見受けられる中、次回訪れたときはな閉店など、なっていないことを願っています。