仕事で静岡に行くことが時々あります。
そんな話をしていたら、男レーシングさんが「静岡に美味い蕎麦屋がある」と教えてもらい、行ってみることにしました。
新幹線で静岡駅に到着しました。
静岡駅の北口を出て、静岡鉄道を越えて歩きます。
そのお店は、駿府公園脇の市民文化会館の裏にあると聞きました。
お目当てのお店に到着です。
お店の名は「戸隠 駿府店」。
そうです。今月の初めにツーリングで行った、長野県の蕎麦の里「戸隠」の名前を取ったお店です。
この戸隠と言う名のそば屋さん、静岡市内に本店があり、暖簾分けをして静岡県内に７店舗フランチャイズ展開をしています。
男レーシングさんの話では、この駿府店が仕事が丁寧で一番美味いと言うことです。
って、臨時休業でした。 残念！(T_T)
と言うことで、３０分ほど歩いて、戸隠そばの本店にやってきました。
えー、誤解がないよう、最初に書いておきますが、十分美味いです。
さっそく、店内に入ります。
店内は広く、４人がけのテーブルが１０卓以上あり、奥には座敷もあるようです。
（店の案内を見ると実際には全部で１１０席）
店内外とも日本屋敷の落ち着いた作りとなっています。
時間も２時半をまわっており、お客さんも自分の他にもう１人でした。
”まずは”もり天そばを注文しました。
注文がすむと、ザルにドサッと入ったネギを持ってきました。
これは良くないと思います。ネギのきざみ方が荒く、ラーメンに入っているネギの様です。
蕎麦の薬味に使うネギは、蕎麦の風味を殺さないよう、通常は糸の様に出来るだけ細かく切ります。
お店によっては、さらに水にさっと通して刺激臭が出ないようにしているところもあります。
（田舎蕎麦で全体を無骨にまとめようと言う意図でやっているのでしたら、納得しますが）
駿府店では、細く切って出てくるそうです。（男レさん談）
もり天蕎麦が出てきました。
蕎麦はやや太めで、手打ちではなく機械で製麺しており、麺の角は丸く落ちています。
色は白めで、更級そばと普通のそばの間くらいで、蕎麦の香りはあまりしませんでした。
（夏を超えたこの時期、新そばが出る間近では、どこでも蕎麦の香りはあまり期待できませんが・・・）
天ぷらは、「海苔、ししとう、インゲン、小エビが５尾」付いていました。（これは美味かった）
それでは、いただきます。
そばの味は薄めで、前面には出てきません。蕎麦としては七三くらいの感じでしょうか。
つゆはやや甘めですが、すっきりした軽めのつゆです。
決して、悪くは無いのですが、何と表現をしてよいのか・・・
例えば、そば屋にも２種類あると自分は思います。（立食いそばは別として）
１つは、蕎麦通が蕎麦屋めぐりをするようなお店で、地で取れた蕎麦や店主の技で、いかに蕎麦自身の味を食べさせるかに重点を置いたお店です。場合によっては、メニューが蕎麦だけしか無かったり、「塩で食べてみてください」などと、蕎麦の持っている味を前面に売りにしているお店です。
もう１つは、汁やネタなどを含めて、料理として蕎麦を提供しているお店です。場合によっては、ネタものの料理や丼ものやっている食事として蕎麦を提供しているお店です。
ラーメンに例えると、前者がご当地ラーメンや行列が出来るような個人のラーメン店で、後者が町中にある中華のラーメン店だと思います。（ちょっと、違うかな？）
前者のそば屋は蕎麦自身の味が強く、ちょっと腹ごしらえに蕎麦でも食べに行こう。と言う気にはなりませんし、ましてや子供などが食べても決して満足しません。
後者のそば屋はそばを料理として作りますので、気負いも要らず、気楽にちょっと蕎麦でも。と言う気で行くことが出来ますし、家族で行っても皆が満足することが出来ます。
そうゆう意味で、この戸隠は明らかに後者のお店ですが、その中でも味は洗練されています。
二食目、戸隠そばの登録商標「磯おろし」
いわゆる、ぶっかけそばです。
上には海苔、天かす（揚げ玉と言った形ではないです）インゲン、大根おろし、わさびがのっています。
ぶっかけですので、そばと汁とトッピングを混ぜてしまい、蕎麦の味や香りはわかりにくいですが、蕎麦とつゆと具が良い具合に絡んで、美味いです。
夏場であれば、せいろよりもつゆが絡んでいる分、ツルツルッと食べられて良さそうです。
ご馳走様でした。
天盛り ￥1,000−
磯おろし ￥700−
お腹一杯になりました。（当たり前です。二人前ですから(^_^;)
もりだけでしたら￥500−ですので、とてもリーズナブル、コストパフォーマンスは高いです。
この戸隠そば 本店、自分は、きちんと仕事をする洗練された町中のおそば屋さん、と言った印象です。
わざわざ遠方から尋ねていく程ではありませんが、そこに行けば行っても良いかな。と思うお店です。
男レーシングさんの話では、駿府店は蕎麦の水切りもきちっとしており、丁寧な仕事をしているとのこと。（本店では、ネギ同様、水切りは不十分に思えました）
次回は是非、駿府店を訪れてみたいものです。
※ この戸隠そば、インターネット情報では北海道の農家と契約をし蕎麦を供給してもらっているとのことです。
昨年は台風の影響で、北海道の蕎麦は不作でした。蕎麦屋さんもその影響を受け、蕎麦の味がイマイチになってるところもあるとか、ないとか。
インターネットを見る限り、人気店の様で、自分の評価とちょっと違うところがあります。
新蕎麦が出た後、もう一度確認しなければと思います。