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上野藪そば 総本店
2007年3月25日
分類:そば 東京都台東区上野
11:46 JR御徒町

 今日は所用があって御徒町に来ました。

 用事も済んで、ちょうどお昼の時間になったので、それでは昼飯でもと思い、『御徒町は・・・・』
 御徒町には、自分は行ったことはないですが、"小津安二郎"があしげく通ったと言う”蓬莱屋”と言うヒレカツ屋にする選択肢もありますが、最近血糖値が高めなので避けることに。

 そうなると選択肢はやはり、『蕎麦』しかないかな。

 
11:46 アメ横

 JR御徒町駅から上野方面に向かいガードに沿って”アメ横”を歩いていきます。
11:50 上野薮そばに到着

 アメ横はJR山手線の山側に位置します。

 そこからJRのガードをくぐって1本筋を海側に、しばらく歩くと”上野薮そば”が見えてきました。

 ちょうどお昼前です。

 早速、お店に入ってみることにします。
11:53 大正レトロ

 お店にはいると、1階はすでにほぼ満席でしたので、自分は2階席に案内さてました。

 さらに上の階もあるみたいです。

 案内された席は、テーブル席ですが、ご覧の様に少々レトロチックなテーブルと椅子でした。
 これは、大正レトロにでも分類されるんでしょうか。(良くわからん)
11:53 打ち場
 
 店内の片隅には、打ち場がありますがとてもこの打ち場だけでは、ここのお店分も打てないはずです。

 本当の打ち場は別のところにあって、ここはデモンストレーション用もしくは、蕎麦会用とかだと思います。


 2階は全部テーブル席で、2人がけと4人がけが全部で10卓くらいあり、ゆったりと過ごすことが出来ます。


 注文は”せいろ”と暖かい”玉子とじ蕎麦”を、せいろを先に出してもらうようにお願いしました。
12:00 まずはせいろ

 10分ほど待ってまずは”せいろ”が運ばれてきました。

 細めに打たれた蕎麦は、うぐいす色をしたいます。
 薮蕎麦では蕎麦に色を着けてこのうぐいす色を出しているそうですが、神田薮蕎麦よりも色は着いていない様です。
 
 それでは、「いただきます」

 蕎麦の香りは中庸とでも言いましょうか、それほど強烈ではなく、良い感じだと思います。

 最近、自分で蕎麦を打っていて思うことは、取り寄せしている蕎麦粉は香りと味はとても強くしっかりしています。
 蕎麦はあくまで主食であって副菜ではないので、あまり味や香りが強すぎると、他の食べ物の邪魔をしたり、食べ続けるには飽きがきたりします。
 そう考えると、あまり味や香りが強いのが、必ずしも良いとは言えないなぁと思う様になりました。

 そう言う意味では、あまり出しゃばらない、他の”たねもの”と一緒に食べてもバランスを崩さない味だと思います。

 たぶんと言うか当然、蕎麦屋さんはその辺のことを知っていて、自分の店の蕎麦の立ち位置はどこかを考えて味や香りを決めていると思います。

 そう言う意味で、ここ上野薮そばはだれでもちょこっと立ち寄って食べられる中庸な蕎麦だと思います。
12:03 薮蕎麦の汁は

 神田薮蕎麦のときにも書きましたが、薮蕎麦の汁は落語のネタにもなるほど、辛い(しょっぱい)と言われています。

 上野薮そばの汁は、確かに濃いめですが、それほどではないと感じました。
 ”返し”と”出汁”と言ったら、”返し”が強いつゆで、風味と甘みが効いていたのが印象的でした。

 この汁に、この蕎麦は、どちらが勝でも負けるでもなくバランスがとれていました。
 このあたりをそつなく出すところが、老舗と言えるかもしれません。

 蕎麦の香りプンプンの”蕎麦”を期待していくと、肩すかしを食らうと思います。
12:04 暖かい蕎麦

 せいろを食べ終わるタイミングを見計らって、暖かい玉子とじ蕎麦が出てきました。

 暖かい蕎麦が美味いです。

 温められた汁の中から蕎麦の香りが立ってくる、優しい蕎麦です。

 
 また、上に載せられた蒲鉾と海苔も如何にもといった感じで、蒲鉾と海苔をただ普通に入れただけでも良いのですが、お客さんにちょこっと気を使うところが調理人の遊び心と言うのでしょうか。
12:10 ご馳走様でした

 ご馳走様でした。

 蕎麦も汁も品があって、すっきりした味、暖かい蕎麦もきちっと作られていました。 

 素人が作るのであったら、”せいろ”よりも逆に難しいかもしれません。


 美味しゅうございました。
 

 ちなみに、上野薮そばでは、蕎麦湯はお椀の左後に写っている銅の急須で供されます。
 これも、いいですね。
12:13

 蕎麦も店主の目指すものも色々あります。

 ひたすら、蕎麦自体の味を求めていくお店、あくまでも食事として考えてバランスを考えて調理をするお店。
 その時々で、食べたい蕎麦も変わってきます。

 色々な蕎麦屋さんがあります。
 食べ歩きも飽きることもありません。