CBR600RR    
   2020年4月30日(水) フロントフォークをオーバーホール
       
 14:18 今回も整備

 4月25日(土)の筑波サーキットの練習走行を3月に事前予約をしましたが、自粛で休業になり走れなくなりました。

 ので、プラグの交換に引き続き、今回はフロントフォークのオーバーホールをすることにしました。

 フロントフォークのオーバーホールは、エアーインパクトレンチ他、専用工具も必要なので、自宅でちょこちょこってする訳にはなかなかいきません。

 ので、気軽な整備の参考になりませんね。
 まあ、サラサラッと読み飛ばしておくれ。(笑)
 今回は記事は整備の備忘録です。

 まずは、アンダーカウル、フロントカウル、フェンダーを外しておきます。
 次に、リヤ、フロントともにレーシング スタンドを使って、フロント タイヤを浮かせてフロント フォークをフリーにさせます。
 14:47 フロント タイヤを外す

 次にフロント フォークに付いているブレーキキャリパーを外して、フロント タイヤを外します。


 14:54 まずはキャップを

 まずは左側のフロント フォークからやっつけちゃいましょう。

 フロント フォークを外す前に、キャップ(金色のやつ)を緩めておきます。

 フロント フォークを先に外しちゃうと、レンチでキャップを緩めるときに反力が取れないので、フォーク本体と供回りしちゃいますので。。

 そのキャップを緩める前に、先にトップブリッジのボルトを緩めます。

 トップブリッジのボルトが締まっていると、フロント フォークが押されてキャップにテンションがかかるのでね。
 先にボルトを緩めて、キャップのネジに架かっている力を抜いてやる必要があります。
 
 14:54 ボトム ブリッジのボルトを

 フロント フォークのキャップを緩めたら、ボトム ブリッジ(三つ叉)のボルトを緩めてフォークを抜きます。

 この手順を書くと

 トップブリッジのボルトを緩める。
  → キャップのネジを緩める。
  → ボトム ブリッジのボルトを緩めてフォークを抜く。

 の順番。
 自分に言い聞かせて作業を進めます。
 14:57 さてどうするんだっけ?

 左側のフロント フォークを外しました。

 さて、このキャップはどうやって外すのかな?

 キャップはレース専用部品に変更してあって、街乗りのCBRと違う部品が付いてます。
 街乗り用の分解の仕方は、サービス マニュアルに書いてあるんですが、レース専用部品の分解の仕方は流石に書いてあるわけがない。(笑)

 どうやってバラしたっけな?

 以前サーキットでお手伝いをしていた時にバラしているのをさんざん横で見ているハズなんですけどね。・・・・・覚えてません。(笑)

 15:27 キャップを外す

 街乗りのだと、専用工具のスプリング カラー ホルダを使ってキャップに架かっているスプリングのテンションを押さえて、その間にキャップを緩めるんだけど・・・・。
 これは違うよね。

 サーキットでフォーク スプリングを外す時、フロント フォークをバイクから外してなかったもんね。 と記憶していますが・・・・・。
 (なんせ5年以上前のことなんで・・・・・。)

 色々と格闘して、キャップ 外れました。

 格闘していたので、写真を忘れた。(笑)

 反対側のフォークをバラすときに写真をちゃんと撮っておこう。 (^_^)v

 15:27 フォーク スプリングは

 フォークスプリングが顔を出しました。

 スプリングの上端には、スプリングのレートが書いてあります。
 写真じゃわかりにくいけど、”1.05”(kgf/mm)。

 HRCのベース セッティングを見ると標準は、”0.95”(kgf/mm)。

 オプションのスプリングが 0.90、0.95、1.00、1.05 と4種類あって、一番固いのを使っていました。
 自分は体重があるので 1.05 でも良いかもしれませんが、タイムも遅いですし、タイヤも柔らかい PIRELLI を使っているので、もうワンランク柔らかい 1.00 でも良いかもしれませんね。
 15:29 フォークスプリングを

 フォーク内に残オイルのレベルを確認するため、なるべく今入っているフォークオイルがスプリングに付着しないようにケースからフォーク スプリングを抜きます。

 フォーク スプリングを抜いたら、フォークオイルの油面高さを確認しておきます。

 油面高さ(標準より)低いですね。

 まあ、フォークスプリングとかに付着している等々ありますので、あくまでも目安です。
 15:29 カラーとスプリング シート ストッパー

 フォークスプリングの頭に付いている、カラー(白いの)とスプリング シート ストッパ(青いの)。

 これがね街乗りバイクと違う部品なので、どうやって外すんだったけな?
 と、悩んだ次第。

 15:34 オイルを出す

 スプリングを取って、油面高さを確認したら、フォークをひっくり返して、古いオイルを出しちゃいます。

  油面高さの確認の写真撮り忘れ。 (ーー;)

 エンジンオイルじゃないので、そんなに汚れていないような感じでした。

 オイルを抜いたら、ダスト シールを外して、中にあるオイルシール ストッパ リングを外して、フォークパイプ(スライダ)を引っこ抜きます。

 15:38 フォーク パイプを

 フォークスライダ(アウターチューブ)からフォーク パイプを抜き取りました。

 シリンダの下に写っているのが、特殊工具のスプリング カラー ホルダ。
 市販車の倒立フォークをバラす時には必須の工具なんだけど、構造が違うので使わなかった。使えなかった。
 15:38 フォーク パイプ には

 フォークパイプには部品が色々付いてます。

 右側から、スライダ ブッシュ → ガイド ブッシュ → バックアップ リング → オイル シール。

 この写真には、ダスト シールは写ってません。

 上の写真の左端にダスト シールは写ってますね。

 これらの部品は消耗していたり、いなかったりですが、高価な部品じゃないので分解したついでに今回全部新品に交換しちゃいます。
 16:01 ダンパーを

 フォークパイプに付いている部品を外したら、次はフォーク パイプの中に固定されているダンパーを取り外します。

 ダンパーは、フォークパイプの下端に六角穴付きボルトで固定されているので、このボルトを緩めて外します。
 が、ダンパーを支えるものがないので、手で緩めても供回りしちゃいます。
 ので、このボルトを緩めるにはエアーインパクトレンチが必要。

 エアーインパクトレンチ、欲しい。(笑) あったら、クルマのタイヤ交換が楽になる。

 フォーク パイプからダンパーを外したら、中に溜まっているフォークオイルを全部抜いて、パーツクリーナで掃除、エアーを吹いて残留物を吹き飛ばして乾かします。
 ダンパーはAssyでバラせないので、作業をするのはそこまで。

 そこまで、出来たら逆の手順で組み立てていきます。
 16:05 ダンパーを組み付ける

 フォークパイプにダンパーを組み付けます。

 組むときは、供回りしないので手締めでOK。

 六角穴付きボルトには、フォークオイルが漏れない様に銅ワッシャーが付いているので、これも新品に交換

 最後にトルク レンチを使って、規定トルクで締め付けます。
 16:19 オイル シールを組み付け

 フォークパイプにダンパーを組んだら、今度はアウター チューブに組んでいきます。

 写真はオイルシールを組み付けている図。

 組むのに使っているのは、フロント フォーク オイルシール プッシャー。 と何のひねりのない名前の専用工具。
 16:24 フォークオイルを

 アウターチューブをここまで組んだら、フォーク スプリングを取り付ける前にフォーク オイルを準備します。

 フォーク オイルは、2010年式 CBR600RRのレースベース車用に HRC推奨品のサスペンションと同じメーカ SHOWA製の SS-05(#5SP)。

 フォークオイルの規定量は 317±2.5cc。

 規定量より多めにメス シリンダーに取り分けて・・・・・。

 「うわっ。柔らか。」

 5番ですもんね。 かなり、柔らかいです。

 しかも、色がピンク。 かき氷のイチゴシロップみたいだ。(笑)
 16:30 エアー抜き

 オイルを入れたら、エアー抜き。

 ダンパーに行き渡るように、シリンダを上下動させます。

 最初は、空回りして軽く動きますが、エアーが抜けてオイルが回ると、ダンパーの手応えになってきます。

 エアー抜きが終わったら、しばらく放置プレイ。

 フォークオイル内のエアーが抜けるのを待ちます。

 マニュアルをみると5分くらい。って書いてあります。
 ノーマルの場合、もう少し固い10番を使っているので、5番を使っているレースベース車の方がエアーは早く抜けるかな。
 16:41 レベル調整

 10分ほど放置しました。 (雑談してただけだけどね。)

 エアーを抜いたら、写真にあるオイルレベル調整ツールを使ってオイルのレベル調整します。

 これじゃ、よくわかんないね。
 
 これも、反対側のフォークの時にわかるように写真を撮ろう。(笑)

 
 オイルレベルの調整が終わったら、フォーク スプリングを挿入して、フォークのキャップをしたらフォークのオーバーホールは終わりです。

 17:49 今度は右側

 左のフォークのオーバーホールが終わったので、車体に取付け。

 今度は右側のフォークを外しました。

 
 17:50 キャップを外す

 今度は右。

 まずはフォークのキャップ(金色のやつ)を外します。

 17:54 キャップを外すには

 キャップを外すには、スプリング カラー(白いの)の上にあるスプリング シート ストッパとダンパーを17mmのオープンエンド スパナで押さえて、キャップの上のナットを緩めると外れます。

 この辺がレースベース車。

 油面調整やフォーク スプリングを交換するのにスプリング カラー ホルダなどの特殊工具なしにバラせます。
 けど、組むときに特殊工具が必要なんですよね。(^_^;)
 17:54 フォーク スプリング

 キャップが外れたら、カラーを下に押し下げてフォーク スプリングのテンションを逃がし、17mmのレンチを引き抜いて、カラーとシート ストッパを外します。

 ここまでバラしたら、フォーク スプリングは取れます。

 フォーク スプリングを交換したときは、この状態で出来ます。


 先に進みます。

 フォーク スプリングを取ります。

 フォークオイルに浸っているので、なるべくフォークオイルが付着しないように指でオイルを落としながら取ります。
 17:57 油面を確認

 フォーク スプリングを取ったら、今の油面高さを確認しておきます。

 油面高さの確認はオイル レベル ゲージの要領で。

 150mmのスケールを挿入して、何mmまでオイルが付着しているかで。

 レースベース車のスタンダードが120mmですが、このフォークはそれよりちょっと少ない程度かな。
 フォークスプリングに付着しちゃった分もあるので、正解はわかりませんが、あくまでも目安で。
 17:59 オイルを捨てる

 油面を確認したら、オイルを捨てます。

 最初に作業した左側のフォークの時は写真を撮るタイミングを逃しちゃったので、慎重に。(笑)

 エンジンオイルじゃないこともあるので、そんなに汚れていませんね。
 きれいです。

 このフォークに入っていたオイルは、普通の茶褐色のオイルでした。

 18:18 ダンパー

 オイルを捨てたら、スライダーパイプからアウタ チューブを抜いて、スライダー パイプの底部にある六角穴付きボルトを緩めて、ダンパーを外します。

 上がさっきは写真を撮り忘れたダンパー、下はスライダー パイプ。

 ダンパーはこの状態でAssyなので、バラせない、バラさない。
 バラしたら組み立てる自信がありません。(笑)
 18:23 ダンパーを組む

 左側と同じ様に、パーツ クリーナーで洗浄、エアーで乾かしたら、組んでいきます。

 まずは、さっき写真を忘れたダンパーの組み立て。

 スライダーよりも中に入るダンパーの方が短いので、フォークスプリングをセットして、上からスライダーを被せる様にして組みます。
 18:23 ワッシャは新品に

 スライダーの底部でダンパーを組み付ける六角穴付きボルト。

 ダンパーのオイル流路の穴が開いてます。

 頭の近くにある銅色しているのは、銅製のワッシャー。

 これも新品に交換。

 100円ちょっとのお金をケチって、後からオイルが漏れたんじゃ、目も当てられませんからね。

 18:25 トルクレンチを使って

 ダンパーを組んだら、こっちもトルクレンチを使って締付け。

 トルクレンチを使うのは、締め過ぎ防止。

 トルクレンチを使わないと、つい緩むのが怖くて締め過ぎちゃいます。

 で、写真に撮っておくと、「締め忘れたんじゃないか」と心配することがなくなります。 (^_^)v
 18:45 フォークオイルを

 ダンパーを組んだら,左と同じ様に、アウターチューブを組んでフォークオイルを入れます。

 
 19:02 オイル レベル調整ツール

 オイルを入れたら、油面を調整します。

 これさっき、左側のフォークの油面調整の時に忘れたオイルレベルの調整ツール。

 真ん中付近にある円筒形の段々のところをフォークの上端に当てて、金属のパイプの長さを調整して、オイルレベルの調整をします。

 なので、フォークのオイルレベル調整は、多めに入れておいて、吸い取ってレベルを合わせるのが基本。
 19:02 油面を調整

 オイル レベルはレースベース車の規定値で。

 右の注射器で、多めに入れたフォークオイルを吸い取って調整。


 19:17 組立完了

 オイル レベルの調整が終わったら、フォーク スプリングを挿入して、フォークのキャップを組み付け。

 このフォークのキャップを組み付けるとき、ダンパーを引っ張ておく必要があって専用工具が必要。

 キャップの取付けネジがM14なんだけど、スプリングのイニシャルを調整する構造になっているために、ネジピッチが 1mm。
 JIS規格のM14mmの並目ピッチは 2.0mm、細目でも 1.5mm。
 なので、確実に専用工具が無いと組めません。
 
 ホームセンターあたりでは M14のピッチが1.0mmのネジは売ってません。
 16:41〜17:49 まで1時間ほど時間が空いているのは、そのためだよ。(笑)

 で、左側も無事組立完了
 19:26 フロントフォークを組み付ける

 左側のフォークの組立も終わったので、車体に組み付けます。

 フォークの組み付けも結構面倒。
 こだわると、結構面倒。

 まずは、フロントフォークの突き出し。
 きちんと突き出し量をノギスで量りながら調整するんですが、デジタル ノギスなんて使っているもんだから100分の1mmまで計れちゃう。
 100分の1mmまで突き出し量を合わせようとは思わないけど、10分の1mmくらいには入れておきたいので、ノギスを見ながらフォークを上下。
 これが結構合わない。(笑)
 そして合わせておいて、アンダーブラケットのネジを締めるんですが、フォークがズレないように押さえつつ、ラチェットを締めなきゃならないんで、手が3本欲しくなります。(笑)

 19:56 組み付けたけど

 とりあえず組み付けて、タイヤも戻してフロントのブレーキも取り付けました。

 結構、イイ時間になっちゃったね。

 ここまで組み付けたら、セッティングを元に戻します。

 バラす前に、ダンパー伸びとか圧縮側とか全開、サスペンションのイニシャルも緩めてからバラしたんでね。
 20:04 セッティング データ

 バラす前に記録しておいたフロントのセッティングデータに戻していきます。

 20:09 作業終了?

 セッティングを元に戻して作業完了しました。

 今日の作業はここまで。

 外したカウル類はゴールデンウィークに入ってから、のんびりやりましょう。
 
 それでは、ハイエースに積込みします。

 「ん?」
 なんか、サス(サスペンション)が変。
 押して歩いたときに、全然動いていない感じ。

 「あっ!」
 圧縮側のダンパーを全閉から15ノッチ緩めが正解だったのを、反対に全開から15ノッチ締めでセットしちゃいました。 サス ガチガチ (汗)
 5月3日の日にもう一度、セッティングを見直しだな。