CBR600RR    
   2024年9月30日(月) ステアリングステム(三又)のベアリングを交換
       
 今回も整備

 9月7日の筑波サーキットの練習走行の記事に書きましたが、最終コーナーの入口でブレーキングをしながらコーナーに入っていく場面で、フロントにチャタリングが出ます。
 なんだかんだで1年前くらいから出ていた症状です。

 状況が悪い時もあれば、それほど気にならないときも。

 最初はホイールのバランスとか考えていたんですが、タイヤを変えても、ホイールを変えても、ディスクプレートを変えても結局改善しませんでした。

 ただし、最近そのチャタがだんだん酷くなる様な・・・・・。

 無い知恵を絞って、フロントのステアリングステムのベアリングが原因ではないかと?、一つの予想に行きつきました。
 
 ので、ステアリングのベアリングを交換することにしました。
 デジカメの

 いつもの記事の様に時刻を書いていないのは、デジカメの時計がバッテリーが切れてリセットされていたから。
 

 さて、フロントのベアリングを交換するには、特殊工具とかが必要なので、自宅じゃムリ。

 と言うことで、千葉にある行きつけのバイク屋のK2Yに行くことにします。

 
 普段だと首都高の湾岸線を使って千葉に向かうのですが、事故渋滞が発生。
 google先生がアクアラインを使え。とおっしゃっているので、アクアライン。
 高速代がちょっと高くなるけど、致し方ない。
 アクアラインを渡る

 アクアラインのトンネルを抜けて、橋の上を走ります。

 風、強し。

 吹き流しがほぼ真横になっているので、風速 10m近くあるみたいです。

 車高の高いハイエースは横風で不安定ですぜ。 
 13:29 K2Yに到着

 デジカメの時計がリセットされているのを途中で気が付いて設定しなおしました。

 アクアラインをドライブ気分で走り、13時半に千葉の八千代市にあるK2Yまでやってきました。

 サーキット走行専用のCBRは当然一般道は走れないので、ハイエースに積んで。
 13:36 さっそく

 さっそく下ろして、作業します。

 ベアリングの交換作業がどれくらい時間がかかるか読めないので、テキパキとね。(笑)
 13:49 カウル類を

 まずはいの一番にカウルを外します。

 これは、いつもやってるから慣れてる。
 13:52 最初に
 
 続いて、タイヤが付いていて安定している内にトップブリッジにあるステアリング ステム ナットを緩めておきます。

 そこそこのトルクで締めてありますね。

 前のオーナーがレースに出ていた人らしいので、この辺りのボルトは1回は解いているとは思いますが、それでも結構なトルクで締まってますね。
 14:02 外していく

 準備が出来たら、不要なものをどんどん外していきます。

 まずは、フロントタイヤ。

 この辺りの作業はフロントのレーシング スタンドを使って。

14:08 フロント フォークを

 フロントタイヤを外したら、次にフロントフォーク外しちゃいます。。 
 14:10 ステアリング ダンパーを 

 トップブリッジは当然外すので、その前にフロント側とつながっているステアリング ダンパーのネジも外しておきます。

 ボルトにワッシャーが入っているんだけど、落っこちやすいので、注意ね。
 (自分、落っことして行方不明。 組むときに新しいワッシャを使いました)

 
 14:14 不要なものは

 とりあえず不要なものは外せたかな。

 このあと、三又を外すので、フロントのレーシングスタンドは使えません。

 さて、どこでフロントを支えるスタンドを通しましょうか?
 
 14:20 ここに引っかけて 

 ちょうどラジエータをフレームに止める部分が出っ張っているので、ここにスタンドを引っかけることにして。

 ラジエータが干渉するので、ラジエータを停めているボルトを外しちゃいます。
 14:22 ステアリング ステム ナットを

 そこまで準備が出来たら、あらかじめ緩めておいたトップブリッジにあるステアリング ステム ナットとワッシャを外しちゃいます。
 
 14:23 トップブリッジを

 トップブリッジを外しまた。
 14:23 ロック ナットが

 ステアリング 捨て宇 ナットを外したら、トップブリッジを外します。

 トップブリッジを外すとロック ナットが現れます。

 
 14:24 回り止めに

 ステアリング ステムから出ているボルト部分が三又。

 下の切り欠きがあるナットが、ステアリングのベアリングを押さえているロック ナットです。

 ナットは2枚セットになっていて、間にロック ワッシャが入っていて、爪が溝に入るように曲げることによって、回り止めになっています。
 14:25 爪を伸ばして

 緩めていくので、ロック ワッシャの爪を伸ばしておきます。
 14:25 上側の

 爪を伸ばしたら、まずは上側のロック ナットを緩めて、外します。
 14:25 ステアリング ステム アジャスト ナットを

 続いて、緩み止めのロック ワッシャを取って、下側にあるステアリング ステム アジャスト ワッシャも外しちゃいます。
 (名前長いな)

 これで、三又が下から抜ける状態になります。
 14:30 スタンドを変えて

 三又を抜き取るために、スタンドを変えて、フロントのレーシングスタンドを外します。
 これで三又はフリーになります。

 この錆が出ているスタンドはTZの整備とかするときに使っていたやつらしいです。
 これもフロントのレーシングスタンドですけどね。

 スタンドのバーをさっき緩めたラジエータを取り付ける金具に引っかけて、フロントを浮かせます。

 このスタンドは自分は持ってないので、それだけでもK2Yに来ないと出来ない作業です。
 14:32 三又を

 フロントを浮かせたら、ダスト シールを外して、アッパーベアリングのインナーレースを外すと、下側から三又が抜けます。
 
 上側のベアリング(アッパ ベアリング)が見えました。
 14:34 アウタ レース

 三又を抜いたあとのステアリングヘッド。

 クリーム色のはグリスで、グリスが付着している銀色のところがベアリングの受け側の部品でアッパ ベアリングのアウタ レースって名前。
 上下に1セットづつ付いてます。
 14:34 ロア側

 こっちは下側。

 下側の名前は、ロア アウタ レースね。

 これも圧入してあって、後で取ります。
 14:35 アジャスト ナットは

 外した上下のベアリング。

 軽く茶色くなっている箇所がありました。

 真ん中の黒い輪っかは、ベアリングを押さえているアジャスト ナット。

 このナットの締め付け具合で、ステアリングのベアリングの締め付ける強さを加減する重要な部品だす。
 14:36 ロア インナ レースを

 外した三又です。

 シャフトの下の部分にロア インナ レースが圧入されているので、これも外さないとです。
 
 14:49 ロア インナ レースを

 ロア インナ レースを外しました。

 外すのは、隙間にタガネとか使って慎重に外していきます。

 斜めになると、ステムを傷つけるので注意です。

 写真だと、一足飛びですが、圧入されているので、外すの結構大変です。

 14:50 インナレースは 

 外したベアリングの受けになるロア インナ レース。

 ボールベアリングが当たっていた箇所が磨かれちゃってます。
 ロア側が一番力がかかるので、この部分にダメージが出ちゃうことがあるので、今回交換してみることにしました。

 指で触ると、ほんの少しだけ凹んでいるか、どうかな? ぐらいの感じですが。
 ボールが当たる部分が窪んじゃうと、ステアリングがスムーズに動かなくなったり、ガタが出ちゃったりします。
 14:58 新しいインナ レースを

 新しいベアリングの受け(ロア インナ レース)を取り付けます。

 これも圧入する構造なので、古いベアリング受けと廃材になったフロントフォークを使って、叩いて入れます。

 メーカのサービス マニュアルでは、油圧プレスを使って・・・。ってことになっていますが、専用の治具とかないですからねぇ。 致し方ない。
 15:00 圧入しました

 インナーレースの圧入が出来ました。
 
 15:02 アウタ レースを 

 こっちは車体側に付くボールベアリングのアウタ レース。

 付いていた古い方の部品ですが、こっちにもボールベアリングが当たっていた箇所が磨かれちゃってます。
 指で触ってみましたが、ほどんど凹みとかはわかりませんでした。
 15:03 アウタ レースを外すと
 
 車体側(フレーム)からベアリングのアウタ レースを外した状態。

 上からのぞいた、写真
 
 15:04 下側は

 こっちは下から。

 このベアリングのアウタ レースも圧入してあって、ちょっと溝になっている部分に治具を充てて、叩いて外します。

 均等に叩かないと、穴が変形してしまうので、注意が必要です。 
 15:06 アウタ レースの新旧

 新旧のアウタ レースを並べてみました。

 一目瞭然。

 使っていた方は、ベアリングが当たっていたところに跡が付いてますが、新品は表面がきれいです。
 15:13 アウタ レースを

 フレーム側に新品のアウタ レースを圧入しました。

 
 15:16 古いボールベアリングは 

 今まで付いていた古い方のボールベアリング。

 何となく錆が出ている色してますね。
 15:20 新品に

 こっちは新しい方。

 グリスは付いてないので、wako'sのグリスをたっぷり塗っておきます。
 
 15:21 反対側にも

 フレーム側のアウタ レースに当たる側のベアリング。

 こっち側にも、当然グリス。
 
 15:33 三又を挿入

 グリスを塗ったら三又の下にロア ベアリングを通して、下からフレームに挿入。

 上からも、アッパ ベアリングを取り付けたら、アッパ ベアリング レースを取付けて、ダストシールを取付け、アジャスト ナットを締めていきます。
 
 16:05 アジャスト ナットを調整

 アジャスト ナットを取り付けたら、とりあえずロック ワッシャとロック ナットを組付け、トップブリッジを取付けて、仮組み。

 ここの締め込みの塩梅が大事。

 締め込みが甘いとステアリングにガタが出てしまいますし、逆に締め込みすぎるとステアリングの動きが重くなってしまいます。

 仮組して、ステアリングを左右に動かしながら、トップブリッジの下のアジャスト ネジを少しづつ締めていきます。
 (マニュアルだと、締め付けトルクで管理する様になってますが)
 16:28 ロック ワッシャを

 この辺の締め込みは、自分じゃなくてバイク屋さんのメカさんにお願い。

 適度な締め付けが出来たら、もう一回トップブリッジを外して、ロック ワッシャの緩み止め爪を起こして、回り止めをします。

 このあと、トップブリッジを取り付ければ、これでベアリングの交換作業は終わり。

 

 あとは取り外した部品を戻していきます。
 16:32 戻してく
 
 三又は組んだので、TZのレーシングスタンドは外して。フロントのレーシングスタンドに付け替え。

 ステアリングダンパーのボルトをトップブリッジに取付け。

 その後、フロント フォークを再度緩めて締めなおし。

 フロントタイヤを取付けたら、終わり間近。

 
 17:05 忘れずに

 TZのフロントスタンドを架けるために外したラジエータのボルト。

 サービス マニュアルには無い項目なので、ラジエータを取付けて締め付けを忘れずに。
 17:30 終了

 最後にカウルを元に戻して。

 出来たね。

 作業終了です。

 あとは、取っ散らかった工具を片付けます。 
 17:55 積込んで

 最後にCBRをハイエースに積込んで。

 午後の1時半くらいから初めて、今は6時。

 それなりに時間かかっちゃいましたね。

 それでは、自宅に帰ることにします。


 「お疲れ様でした。」


 チャタリングが消えたかどうかは、次回の筑波走行の時に確認ですね。


(おわり)